君をおもえば

近畿のおふたりのこと

KinKiとファンの「空白期間」

こんなつぶやきに出会った。


わたしは最初読んだとき、てっきり「この方は、デビュー時とは途中から様相の変わった2人から一時期離れたことがあったのかな」と思ったのだが、ツイートを読み進めると、応援を一時中断したのは、その後のご自身の私生活がいっぱいいっぱいになったからだ、とのことだった。先走り、失礼いたしました。。

 

「悔やまれてならない」というのも「申し訳ないことをしてしまった」という意味かと当初思ったけれど、たぶん「個人的に惜しいことをしてしまった」ということかなと。

 

 


けど、その空白期間は、彼らにとってはある種「救い」だったのかもしれない。特に、剛くんは。

 

 

10代前半から、そしてメジャーデビューを果たしてからも、仕事に追われ続けた2人。


剛くんは、世間で認知されているアイドルの格好をした自分と、裸の自分のギャップを見過ごすことができず、長い間苦しむことになる。
当時の彼のLFを読んでも、30代になる前後くらいまで、その溝が埋められず葛藤の渦にいたことが見て取れる。



だけど彼は、きっとファンの方々との間にできた「空白期間」に、少しずつ、むしろ絶え間なく、自分に近い自分で、芸能界という独特な世界を生き抜いていく道を切り開いていったように思う。


ここで「少しずつ」と「絶え間なく」という一見両極端に感じられることばを共に使っているのは、年数としては長い時間をかけているが、彼の創作活動は、特にエンドリケリー全盛期時代はスパンを開けることなく連続して行われていたから。

 




私がKinKiというアイドルの存在を知ったのはたぶん小学校に上がる前、2001年くらいで、ボク羽根期の印象が強く残ってる。これは2人のどちらも。
そんなわけで、哀愁染みだしまくっている、なんだか陰りのあるイメージから彼らの知識が入っていった。後に剛くんが奇抜な髪をし、33分探偵に出たあたりで私のKinKiの記憶は止まっていたのである。(なお、光一くんの変化は全く記憶していない。光一くんが撮影される時の微動だにしないポーズ並みに、少しも変わっていないような気がしていた←)

 

 

そんな当時の自分自身の記憶や映像と、現在の彼らの様子を見てみると、明らかに剛くんは、目に自然な輝きを映すようになったんじゃないか、と感じるのだ。
デビュー前後の「アイドルとして振る舞う為に、精一杯に努力して光を取り込んだ瞳」ではなくて、そんな過去も、ぜんぶ自分のものとして取り込んで、幾度も涙した日々を乗り越えて、涙の先に辿り着いた泉の光を反射したような。

 

そんな、憂いなき、慈愛に満ちた瞳。
無理をかけた自分でアイドルを始めた彼だったけど、「おかえりなさい」と言いたくなる今の姿が不思議だ。20年近くかけて、きっと彼は、戻ってきたんじゃないか。





全部だきしめて

空白期間を越えて、すうっと元いた場所にゆっくりと、穏やかに回帰した。
受け止めるよ、あなたのすべて。

彼らのすべてを包むように、わたしはこれから愛していきたい。